2019年8月24日(土) 、徳島県神山町で「まちを将来世代につなぐプロジェクト」に参画する西村佳哲さんより依頼があり、同町での慶應大学SFC・石川初研究室の3年間のフィールドワークまとめ展「神山ひとまわり」の夜のプログラムとして開かれた「山あいのランドスケープ・デザイン会議」で発表をしました。西村さんは、「東日本大震災での経験」「林間の遊歩道整備」「ランドスケープ・デザインをどう考えるか」の3つのテーマに分けて20分くらいずつ話をして欲しいと提案され、それに応じていました。
「ランドスケープ・デザインをどう考えるか」は、私が事務所案内冊子「風土形成事務所」の序文として書いた文章に、関連する図版や根拠となる情報を組み合わせて構成しました。私は、ランドスケープ・デザインを「自然との関係を調えることを基本に、人間が大地の上を借りて生活する場を作ること、作り直すこと」と考え、特に日本においては「生活者が主体となって風土をかたちづくることを支える技術」と捉えています。それがなぜなのか、どういうことなのかは、以下のスライドで説明を試みています。
両回とも、現時点での私の理念、風土形成論の趣意について事務所案内に書くだけでなく口頭で発表し、神山では慶應大学SFC・石川初研究室の皆さんより後日感想を音源でいただき、曙橋では参加者の方々にアンケート用紙への回答をいただけるなどして、検討を進めるために有意義な機会となりました。企画者の西村佳哲さん、株式会社ゴバイミドリの宮田生美さん、そして会に参加してくださったすべての方々に感謝いたします。
追記 (2019/12/21)
おわりに、事務所案内冊子「風土形成事務所」の写真を載せます。造本設計は、中村将大さんによります。