2019/12/21

ランドスケープ・デザインをどう考えるか Thoughts on landscape design





 2019年8月24日(土) 、徳島県神山町で「まちを将来世代につなぐプロジェクト」に参画する西村佳哲さんより依頼があり、同町での慶應大学SFC・石川初研究室の3年間のフィールドワークまとめ展「神山ひとまわり」の夜のプログラムとして開かれた山あいのランドスケープ・デザイン会議」で発表をしました。西村さんは、「東日本大震災での経験」「林間の遊歩道整備」「ランドスケープ・デザインをどう考えるか」の3つのテーマに分けて20分くらいずつ話をして欲しいと提案され、それに応じていました。


 その後、同年12月6日(金) に山あいのランドスケープデザイン会議の再演を東京でと、ふたたび西村さんより相談をいただきました。こちらは、株式会社ゴバイミドリの厚意を受け、「『5×緑の学校2019』特別講座 山あいのランドスケープ・デザイン会議|東京編」として曙橋の同社で開催されました。発表は、「雨水の扱いについて、」「庭先の復権 (東京都世田谷区での集合住宅外構設計例より) 」、そして神山と同じく「ランドスケープ・デザインをどう考えるか」の3テーマで、やはり1テーマ20分程度とすることを目標に行いました。

 「ランドスケープ・デザインをどう考えるか」は、私が事務所案内冊子「風土形成事務所」の序文として書いた文章に、関連する図版や根拠となる情報を組み合わせて構成しました。私は、ランドスケープ・デザインを「自然との関係を調えることを基本に、人間が大地の上を借りて生活する場を作ること、作り直すこと」と考え、特に日本においては「生活者が主体となって風土をかたちづくることを支える技術」と捉えています。それがなぜなのか、どういうことなのかは、以下のスライドで説明を試みています。


 両回とも、現時点での私の理念、風土形成論の趣意について事務所案内に書くだけでなく口頭で発表し、神山では慶應大学SFC・石川初研究室の皆さんより後日感想を音源でいただき、曙橋では参加者の方々にアンケート用紙への回答をいただけるなどして、検討を進めるために有意義な機会となりました。企画者の西村佳哲さん、株式会社ゴバイミドリの宮田生美さん、そして会に参加してくださったすべての方々に感謝いたします。





























































追記 (2019/12/21)
おわりに、事務所案内冊子「風土形成事務所」の写真を載せます。造本設計は、中村将大さんによります。